陰ヨガ

陰ヨガのイメージ ヨガの種類

陰ヨガとは

陰ヨガは、中国の伝統医学である中医学の陰陽5行説に基づいています。身体を流れる気(き)の通り道である経絡(けいらく)を刺激するポーズを行います。経絡は身体から心へ繋がっていることから、経絡の巡りを良くすることで、未病を防ぐことや心身のバランスを整えます。トレーニングのようにアクティブに身体を鍛えるというよりは、身体の巡りをよくして心身のバランスを調整していくヨガです。

陰陽説とは

陰陽説とは、この世のすべてのものは「陰」と「陽」によって成り立っているという自然哲学のことです。相反しながらも互いに助け合い、依存しあいながらバランスを保ち、変化や創造を繰り返すとされています。太陽と月、男と女、動と静など、これらは互いに対立しながらも、相手がいなければ存在しない関係です。
陰陽を絵で表しているのが太極図です。白い部分が陽、黒い部分が陰を表しています。 白と黒が別々に存在していて、混ざることがないことから、陰陽は違う性質を持っていることが分かります。相手がいるからこそ自分も存在し、助け合い調和しながら2つで1つのものをつくり出す存在でもあるのです。

陽ヨガと陰ヨガ

ヨガは大きく分けると、アシュタンガヨガやハタヨガ などアクティブに動く陽ヨガと、ゆったりと静かな動きの陰ヨガの2つに分類できます。基本的には陽ヨガという言葉は、陰ヨガの世界でしか使いません。陽ヨガとは身体を動かすヨガのことで、アシュタンガヨガやハタヨガなどがこれに該当します。立位・座位・寝位など様々なポーズを行うことでインナーマッスルを強化します。筋力アップ、活力向上、リフレッシュ効果が期待できます。一方、陰ヨガでは座位や寝位のポーズがほとんどで、陰ヨガはひとつのポーズを3~5分程キープしながら深い呼吸を繰り返し、筋肉の力をできるだけ抜いて行います。

陰ヨガの特徴

陰ヨガはひとつのポーズを3〜5分程キープしながら深い呼吸を繰り返し、筋肉の力をできるだけ抜いて行います。通常のヨガに比べて長めにキープすることで、肝臓(胆嚢)・心臓(小腸)・肺(大腸)・腎臓(膀胱)・脾臓(胃)などの内臓器官の働きを高める効果が期待できます。身体の不調が感じられる部分に関連する筋膜や、靭帯などに刺激を与えることで、コリをほぐして身体全体の巡りを良くして、現代人の多くの方が抱えている身体のコリ、むくみ、頭痛といった悩みを解消し、健康な身体を手にいれるためのメソッドとも言えます。運動量が少ないので、ヨガ初心者の方や普段運動をしていない方、ご高齢の方も始めやすいです。

陰ヨガの効果

リラックス効果

陰ヨガは、ゆっくり呼吸しながら長時間ポーズをキープすることで筋肉や神経の緊張を緩めます。身体の動きと呼吸を同調させていくと、深く安定した呼吸になります。呼吸が安定すると、ざわついていた心も安定して落ち着き、自分の内面とじっくり向き合うことができます。日頃の疲れが解消され、思考能力が高まり、瞑想に近い効果を味わえるでしょう。レッスン後は、栄養のある食事と質の高い睡眠を意識すると、よりリラックス効果が感じられます。

柔軟性の向上

陰ヨガは、一般的なヨガではなかなかアプローチしづらい関節の柔軟性を高める効果があります。筋肉の深層部や関節周りの結合組織をゆっくりとほぐして、筋肉の緊張を緩め、関節の柔軟性と可動域が広げます。

デトックス効果

長時間ポーズをキープした後にリリースすると、血液やリンパ液が全身に勢いよく流れ始めます。すると、体内に蓄積されていた老廃物や不要な水分が体外へ排出され、新鮮な酸素や栄養素が全身へ送り届けられます。陰ヨガをしたあとは、コップ1杯の白湯がオススメです。口に含むようにゆっくり飲むと内臓や器官の機能が調整され、デトックスを促します。

陰ヨガのポイント

りきみや抵抗を感じたら反発しない

ポーズを取っているときに、筋肉が緊張して抵抗を感じることがあります。りきみや抵抗を感じたときは、寄り添うように呼吸を届けてみましょう。ポーズが辛く感じる場合は、プロップス(補助具)でポーズを軽減することもオススメです。りきんでいたり、心地悪いところがないか問いかけるように行なってみましょう。

湧いてきた考えや感情を受け流す

ひとつのポーズに3〜5分という長めのキープ時間を取るので、キープ中は頭の中に色々なことが浮かんでくるかもしれません。浮いてきた考えや感情で頭の中がいっぱいになると、無意識のうちに身体が萎縮してしまいます。考えや感情が湧いてきたときは、呼吸に意識を向けてみてください。陰ヨガは、マインドが作った身体のコリを解消する効果があります。自分の身体と会話するように呼吸を届けることで、心地良くリラックスした癒しの感覚を味わうことができます。

陰ヨガがオススメの方

陰ヨガは、仕事や家事・育児などに忙しい現代社会に生きる全ての人たちに必要なヨガです。リラックスすること、休息することは何となく良くないことだと思われがちです。ですが、活動するためにはリラックスすること、休息することは必要不可欠です。自分の時間が取れない方、いつもせわしなく動いている方は、休息の時間が必要と言えるでしょう。
また、私たちは日頃の生活で多かれ少なかれ何かしらのストレスを感じて生きています。そのストレスがうまく解消されないで蓄積されて行くと、心身のさまざまな部分に影響を及ぼします。理由もなくイライラしたり、慢性的な疲労感が続く場合、身体と心を癒すことが必要かもしれません。陰ヨガには、呼吸とポーズを通して自分自身を癒す効果があります。
普段筋力を使う力強い陽ヨガが好きな方が陰ヨガを行うと、柔軟性が向上して強くしなやかな身体になります。セルフメンテナンスとして陰ヨガを取り入れることで陰陽のバランスが取れて、アーサナのスキルもアップに繋がります。
ゆったりとした動きで運動量が少ないので、初心者の方や普段運動をしていない方、ご高齢の方も安心して取り組むことができます。

まとめ

陰ヨガはリラックス効果が非常に高く、柔軟性向上やデトックス効果が得られますが、慣れるまでは心身の力を抜くことは難しく感じるかもしれません。忙しい現代社会に生きる全ての人たちに体験してほしい陰ヨガ。ヨガスタジオで効果を味わってみてください。