ムーラバンダ

ムーラバンダのイメージ ヨガのポーズ・テクニック

ムーラバンダとは

Mula bandha(ムーラバンダ)は、サンスクリット語でMula=根・ルーツ・基礎、bandha=ロックする、締め付ける、制御するという意味があります。特定の身体の部位を締め付けることで、プラーナという生命エネルギーを外に逃さないように体内にとどめ、循環・コントロールしながら、さらにエネルギーを高めるテクニックです。
私たちの身体には9つのバンダがあると言われていますが、今回はバンダの中で最もメジャーなムーラバンダについてみていきます。ムーラバンダの場所は、解剖学的に言うと肛門と生殖器の間の会陰部あたりに位置します。肛門をキュッと締めることで骨盤低筋群が縮小し、ムーラバンダがロックされます。お尻の穴を締める、トイレに行きたいのをグッと我慢している時の感覚というと分かりやすいのではないでしょうか。骨盤底筋は、尾骨から恥骨にかけてハンモック状の筋肉で骨盤の底から内臓を支えています。感覚的なものなので最初は意識して動かすことが難しいかもしれませんが、ポイントを抑えて練習することで意識しやすくなります。

チャクラとの関係

チャクラとは、サンスクリット語で車輪・輪という意味があります。人間の生命や肉体、精神の働きを司るエネルギーの出入り口のようなもので、尾骶骨から頭頂にかけて背骨に沿って7つあります。下から上に登るようにクルクルと円を描きながら、外側から内側へ、内側から外側へエネルギー取り入れていきます。ヨガや瞑想をすることでチャクラが活性化され、それぞれが対応する身体の各組織・器官の機能を高めることができます。また、それぞれに人生におけるテーマを持っていて、活性化することで自身の持っている潜在能力を大きく引き出すことができます。
チャクラの出入り口は、バンダがある場所に相応しています。バンダがコントロールできるようになるとチャクラにも同時に働き、エネルギーの巡りが良くなります。ムーラバンダは、第一チャクラのムーラダーラに相応します。主要な7つのチャクラの一番目にあたり、大地と肉体をつなぐ役割があります。また、自分の軸や基盤を持つこと、地に足つけてしっかりと現実を生きること、粘り強さ、生命力、情熱、健康など、生きる力を司ります。

クンダリーニとの関係

ムーラバンダは、クンダリーニと呼ばれるエネルギーが宿る場所です。クンダリーニとは、サンスクリット語で「とぐろを巻く」という意味があり、第一チャクラに位置しています。誰もが持っている人間の根本的な生命エネルギーのことで、2匹の蛇が絡まりながら3回半とぐろを巻いているような形で存在しています。多くは眠ったままの状態ですが、覚醒すると潜在能力やサイキック能力、愛への共感能力が開花されます。クンダリーニの覚醒には、全手のチャクラを開くことが必要ですが、特にムーラダーラチャクラが強くグラウンディングができている事が重要です。キリストや釈迦などは、クンダリーニの覚醒によって悟りを開いた人たちと言われています。

ムーラバンダの効果

ムーラバンダ

ムーラバンダは、足、骨、免疫システム、結腸、直腸、副腎と繋がりがあります。ムーラバンダをコントロールすることで、下記の効果が期待できます。

肉体的効果

  • 身体に軸が出来てポーズが安定する
  • インナーマッスル強化
  • 体幹の安定
  • 姿勢改善
  • デトックス
  • ヒップアップ
  • 美脚
  • ホルモンバランスの調整
  • 内臓機能の調整
  • 排泄のコントロール
  • 血行促進
  • 代謝アップ
  • デトックス

精神的効果

  • 人生にハリや輝きが出る
  • 人生が充実する
  • 気の巡りが良くなる
  • 他人に何を言われても動じなくなる
  • 自分の思い通りに行動することができる
  • 精神的な安心感、満足感
  • ストレス、恐れ、不安、怒りなどネガティブな感情の緩和
  • リラックス
  • やる気が出る
  • 試練や困難に向き合う

ムーラバンダを意識することで、肉体的な健康だけでなく精神的にも様々な効果があり、人生にハリや輝きが出ます。ムーラバンダは、下方に流れるエネルギーを制御するという役割があります。うまく締め付けが出来ていないと、アーサナが不安定になってキープするのが難しくなったり、排泄機能や内臓機能が正常に働かなくなります。骨盤底筋が弱くなってくると、尿漏れや腰痛を引き起こす事があるので、このムーラバンダの締め付けを意識してみましょう。

ムーラバンダの鍛え方

  1. 安楽座または正座で座ります。この時、左右均等に坐骨に体重が乗るように座りましょう。
  2. 鼻から息を全て吐き切ります。
  3. 鼻から深く息を吸いながら骨盤底筋群を上に引き上げるように、おへその方向に引っ張り上げます。
  4. 骨盤底筋群を上に引き上げたまま、5〜10秒息を止めます。途中で苦しくなったら、無理をしないで下さい。
  5. ゆっくりと鼻から息を吐きながら、骨盤底筋群の締め付けを緩めます。

①〜⑤を5回繰り返しましょう。慣れてきたら、回数を増やしたり、息を止める時間を長めに行ってみましょう。骨盤底筋群の動きをコントロールできるようになったら、アーサナを行っている時に実践してみてください。

オススメのヨガのアーサナ

  • 橋のポーズ(セーツバンダーサナ)
  • 山のポーズ(タダーサナ )
  • ダウンドッグ (アドムカシュヴァナーサナ)

など、ムーラバンダを意識しながらポーズを行うと、アーサナに安定感と深みが出てきます。骨盤底筋ヨガを行うときは、ムーラバンダを意識しながら行いましょう。上記のポーズを行う時に、内腿にヨガブロックを挟むことでより内腿が締まり、骨盤底筋群を使っている感覚が分かるようになります。慣れてきたら、ブロックなしでポーズを行ってみましょう。

  • 英雄のポーズⅠ(ウォーリアⅠ)
  • ワシのポーズ(ガルダアーサナ) 
  • 半魚王のポーズ(アルダマツィエンドラーサナ)

など、骨盤を閉じるアーサナはムーラバンダと内腿を引き締めることで、骨盤調整や産後のケアにオススメです。日常生活ではなかなか意識しないですが、アーサナを行うときは積極的にムーラバンダを使って練習しましょう!

まとめ

ムーラバンダは、感覚的なものなので最初は意識して動かすことが難しいかもしれません。ですが、ポイントを抑えて練習することでムーラバンダを使っている感覚が分かるようになります。ムーラバンダが意識できるようになると、アーサナを行なっている時の感覚の変化を感じやすく、アポーズの安定感と深みが格段に上がります。ムーラバンダが使えるようになると、肉体的な健康だけでなく精神的にも様々な効果があり、人生にハリや輝きを与えてくれます。今日からレッスンでも意識して使ってみましょう!ムーラバンダの使い方が分からない方やより深めたい方は、お近くのヨガスタジオでインストラクターへ聞いてみて下さい。